賑やかな時間

あーもー早く旅行行きたいーーー!

文末に長音符を三つも並べられるほど元気な友。それとは反対に、わたしは旅行が苦手になった。わたしはいわば忠実な犬なので、疑いの余地なく東京の、それも賃貸住宅にあっさり帰ってきてしまうことに、途方に暮れてしまうから。

旅行とはなんだろうなと思う。見るもののない街は、行くに値しない場所なのかな。寂れた観光地はなぜ寂れたのだろう。

そこへ行ったという経験のことだけを言えば、旅行は、この先の人生のどこかで話のネタとして役に立つことはあると思う。でも、行ってきただけなのである。少なくとも、わたしがしてきた観光や旅行というものは。

あっ!いけね、ここでまた金の話になりそうだ!

街が賑やかなのは、街が勝手に盛り上がっているわけではない。そこには人間がいて、人間が街を盛り上げているはず。賑やかなことはいいことだと思う。そういう場所は、人間たちが会話をし、議論をし、協力して作り上げている場所だと思うから。

もっと誰かと話さなくちゃと思う。誰かと話したいと思う。そこから、何かしらの、ともに作り上げることへ繋げたい。繋げなくちゃいけない。そっぽ向いているばかりじゃ、いけない。