2021年1月1日の朝

ずるい人間になっちまったようだね。喜怒哀楽、目一杯体で表さないようにして、疲れないようにしているね。S君やS商事のおっさんのを、口にいただくという設定を風呂場で想像してひとりでモチャモチャしたときぐらいしか、気持ちは昂ぶらないし、溢れないね。セックスお手のもの領域に達したら、次の世界が見えそうだね。

2020年12月30日の夜

緑と黒の市松模様ってさ、あれって鬼滅の刃のなんとかでしょ?といった具合は、今に始まったことじゃないから、安心してください、弾んでますよ。知っているということは、人との会話のネタになり、ともすれば比喩のツールにもなる。「鬼滅するときのあれみたいだよね〜」的な(ここまで知らないとひどい)。情報が共有できたとき、気持ちいいはずだね。山崎ハコ『硝子の景色』について何か訊ねてくれたら、少しはうきうきして答えることが俺はできるよ。

2020年12月30日の朝

お茶碗ガッチャーン!と割っても一人。味噌汁こぼしそうになってオワッ!て慌てても一人。咳をしても一人――これは、正岡子規だと確信してきたのだが、違うことがわかった。幼い俺は、彼の横顔のインパクトに攫われて、誤解したのだろう。この句が浮かぶと、子規と放哉の二人の名前も挙がる。彼らはそれしきのことで目を覚ますほど暇してはいないだろうが、名前を呼ばれたときの反射みたいなものは、あるんじゃないかと思う。もうほとんど永久的に。

2020年12月29日の夜

淫乱なものを見て、抜くまで淫乱な気持ちに歯止めがかからないときのドツボ感。トゥルトゥルの液体には、放出される前までの気持ちいいシーンが焼き付いているはずなのに、透かしてみても、斜めから見ても、映らない。映さないように白くなっているのだよ、だなんて言ってごらん、トゥルトゥルの液体よりクサいよ。トゥルトゥルの液体より不味いよ。

2020年12月28日の夜の2

人を馬鹿にしたい人のために、人に馬鹿にされる役目を担う。少なくともこの技術は現時点で必要なのだ。いずれはこのような無駄のない世界に身を置きたい。人を馬鹿にする人は自分でもわかっていてとっさに馬鹿にしてしまうから、処方薬は彼の中にしかない。いっちょまえに怒るし、だめだとわかって、理解していることをいいことに、人を殺すだろう。ああ、取り返しのつかないことばかりを、なぜ人は実行してしまうのだ。チンポ出したかったから出しちゃいました〜なんて、どの生命にも異状をきたすことがない。とても可愛いじゃないか。

2020年12月28日の夜

不法投棄は犯罪です。監視カメラ作動中………不法投棄をさせる環境を提供している側の落ち度について考える。何かあるんだろうな。ちょうどいい何か。悪しき行為を励行する何か。場所の何か。人の何か。現場を録画して警察に突き出すのは月並みだから、エンヤのCDをかけておいて悪しき心を癒やし、ファンを増やすという方法をとってみたらどうか。