発展Ⅱ

暗くしてバスルーム
貧乏くさい
電源オフも意思のうち
わりと裕福

窓に滲むライト
映画みたい
あるいはどこぞのビルの内
張りぼて

 あれこれ訊ねちゃ野暮な野郎
 いつか小説の足しにしよう

暗がりのフロア
絡まってたい
収めるまでよ 洒落の内
そりゃ派手に

やたら潤むアイズ
お熱みたい
類はどこぞのビルの内
張りぼて

 礼を述べたらさあ丸く仕舞おう
 そんな一節の歌をつくろう

 あれこれ訊ねちゃ野暮なんだよ
 いつも小説の一頁なんだと

 張りぼての乙なものどんな人生にしよう
 いつか冥土の土産にもなろう