川辺の唄

小さな虫がなついてくれるけど
人さし指でつよい別れを告げた
おんなじ生き物でも人とのそれは運命だと
人生は買いかぶりすぎて安まらないのです

水色の鳥が呼びかけているので
チチと舌を鳴らし応えてみせた
おんなじ命とはいえかわいいやつだけには
余りに優しくするから躓いてしまうのです

さよなら川よほんとうに海へ流れてゆくの
さよなら川よもう何度も海を知っているの