夜露詞句

銀の構造物は
よくわからないまま
ただ 光線に聳えた

川の少年達は
明日のゆううつより
今 跳ねる水しぶき

足をとめる その隙に
流れる時を 見送れよ

錆た町工場は
よくわからないまま
ただ 黙々と旗めく

見上げる――

足をとめる 思うまま
流せよ時を 押し流せ

淀んではならない
濁るのは構わない

来る夜には 宜しくと
踏み倒すよ 死ぬまで

限り尽くす 心のまま
流れろ時よ 見送るよ