いっぱいのパーティー

パーティーは、飲むのも食うのも放題だった。ゆえにパーティーだった。放題によって羽を与えられたパーティーは、紙皿と紙コップを持ち、ひしめき合って談笑する客たちの間を「今日はパーティーですよ!」と、間違っても葬式と間違われないように半ば叫びながら飛んでいた。

端の柱にもたれかかって会場を見渡していたわたしは、いつのまにか喪服に着がえていたようだった。すべての想像しうるパーティーに孤独な人間の姿を思い描かないだけに、少しでも孤独のようなものを感じていることに、とてもみっともなさを感じていた。美味が酷使され、浪費されていく。このろくでもない視点はとことんパーティーを台無しにする。それもまたパーティーだった。