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とってもATCHURWOFMEEF

パーチクル・タニムラ

パーチクル・タニムラは、転がった。つまずくって、空が見える。もう少し行けば辿り着けそうな青果屋に売っているモモンガの食べる小さな実から出たシャビィのメロン味、想像するだけでウワホウ飽和。転がったついでに点に唾したところ、ぬめりを伴って濡れて糸を引いていた。キャンプファイヤー並みの炎がバチバチと体に燃え移る。パーチクル・タニムラは、転がりに速度を与えた。「カーメン!鳥のカーメン!」白い翼の生えた股引を穿くイメージ、直ちにパーチクル・タニムラは神殿内の部屋を飛ぶような心地がした。親近感のあるモーションが次々に沸き起こり、腕の付け根から鼻腔の底までしなやかに晴れ渡った。「キャプション付きでお願いしたい」ところ構わずお願いをしてみると、ヌチマース降りしきる金平糖の丘に足を踏み入れたときの痛みが、手指の各皺から侵入したような雰囲気があった。パーチクルったにむら。もしも、海の水がこれ以上掠め取られるようならば、蓋のような紙を敷いて、対策をしなくてはならない――テレビのニュースを見ながら小さな実から出たシャビィのメロン味は最高だったのが忘れられない。耳たぶを押して、かけがえのない未来の一部を癒やす。もう少し行けば辿り着けそうな青果屋のまだら模様が、眼の奥の方にぼんやりと浮かび上がる。パニムラは、既に引き抜かれた缶詰の一つを手に取り、真っ黒なメダカとちゃちな宝物が育つ庭に咲いた夢を想いながら、空を青く見た。