2020年12月19日の夜

空気が冷たい、光が綺麗だ。キーンとキラーンは、相性がいい。

気がねない飲食を、唾を飛ばして、昂りたいよ。焼鳥屋が、焼肉屋が、匂っている。こじんまりと、親しい人と肩を寄せ合うことを、どうかやめないでくれ。それをののしらないでくれ。その匂いが、街にこぼれるその空気を鼻腔で味わうとき、俺は生きている。

狂ってしまわないために、狂気じみてしまうものかもしれない。見守ろうとしないでくれ。自分のことは自分でなんとかできるように、考えることができる。

二丁目は賑やかだろうか。知らない同士が様子を見合うことや、知らない同士がまさぐりあうことが、いまこのときも営まれているのだろうと思うとき、エロくて生きていける。