2020年12月20日の昼

葉を落とさずに蝋梅は咲いていた。となりで紅い梅も咲いていた。こちらは寒さに凍えているのがわかった。高台に上り、ビーチバレーのコートを見下ろす。眺めているのは球の動きではなく、坊主の逞しげなひとりの選手だったのは言うまでもない。色気が、間髪入れず俺にアタックを打ち込んでいた。ハートは痣だらけ。仕草や振る舞いから発せられる波動にやられたくてスポーツを観るのも悪くない。