そのゲイバーにいた６人は皆、セックスのしかたを熟知していただろう、わたしだけが彼らとは別の生き物で、不相応で、痩せていて、セックスもまともに営めなくて……わたしのことが、とても嫌になりまΘ。どうにも不相応すぎる、場所にしても、人にしても、行為にしても……でも、どうにか死なずに生きてゆくためにはそんなわたしを許さなくちゃいけなくて、そんなわたしが持つ理想、理想の男らしさを、わたしに押し付けることをやめなくちゃいけませんね……男らしさを表現しようとすること、オラつこうとすることから、手を引かなくてはなりませんね……面白いことが言えません、これは致命的なくらい、悲しい……悲しいのかな？バスを降りる時に、あれは後ろ降りだからだと思うけど、大きな声でありがとうが言えない……言わなくてもいいだろうけど……言おうと思ってやっぱり言えない、この程度の人間です……許す！許します！おまえ、許す！赦す赦すユルユル雄太……誰やねん、検索したら出てくるわボケ！つまらないですね、さあ許しちゃいますよおお〜〜〜生きろ。そのザマで、輝こうとするな、オラつくな、無理girl、死んでしまえ、さっさと生きろ、ばかだな、みっともないな、大丈夫、わたしは許すから、恥を捨てよ、恥じらうな、ユーモアは養えないと見た、図々しさを養え、つまらなくてもいいよ、わたしは笑っているよ。わたしは許すよ、そして笑っているよ、笑っているよ。大好きだよ。
