2020-01-01から1年間の記事一覧

2020年12月19日の正午5分前

かりんの実は地面を叩いて、せめてそこを通る男や女に振り向いて貰おうとした。そこらじゅう黄色の死体だらけだが、なんとまあ良い香り。俺は毎朝見ているよ、空気ごと目玉に押し込んでいる。たわわに実るのに不味いらしいのは玉に瑕。食えて美味いに越した…

2020年12月18日の夜

ことごとくゲイ動画が観られなくなっていて悲しい。発展場という所で、他人のセックスを見ながらマスかきたい。横たわったり、よじったり、見上げたり、見下ろしたり、あらゆる角度でリアルな空気を吸い、いま自分がこの世で一番気持ちがいい態度を聴く。し…

2020年12月18日の夕方

飛行機雲が灰色の雲に墜落している。空が綺麗だなあ。ありきたりだけど、そう思うほかない。目の前の畑には太い緑の線が描かれている。鍋に入れたらとろけて美味しいあれではなさそうだ。茹でてわさび醤油をつけるタイプの菜物だ。茹でるより蒸したほうが栄…

2020年12月18日の昼

無事におばさんは出勤した。生きていたようだ。三軒茶屋まで行っているらしい。 ネックウォーマーをすると暖かいことに気付いた。良い気付きだ。

2020年12月18日の朝

2階のアラームがバイブレーションして、ずっと天井を震わせている。止まる気配がない。申し訳ないが、死んでいるのだろう。

2020年12月17日の夜の4

何も楽しいことがない わざわざ悲観的になるようなことは思わないほうがいい。思うより先に感じても、思わないほうがいい。 何も楽しいことがない はたしてこれは悲観的なことか?楽しいことばかりあてにしているからつまらなくて悲観的になるわけだ。楽しい…

2020年12月17日の3

この家は網戸がない。洗濯機は外にあって、庭がある。暖房をつけると乾くから濡らした手ぬぐいを5枚干して、寝る前に養命酒を飲む。気休めにちょうどいい旨さ。ワークマンでつなぎを買うつもりでいる。寝る前にザーメンがとび出るエロい動画は観ないように…

2020年12月17日の夜の2

僧侶になるかゴミ収集員になるか、どちらかだった。事実、正社員という形式で、僧侶を募集していたのだ。経験は不問だった。 ペット供養の僧侶だった。自信がなかったから、応募しなかった。 僧侶になりたかった。僧侶になれば、直面している問題は全て解決…

2020年12月17日の夜

なう あいむ りすにんぐ 五輪真弓 ベスト・ヒット たまに聴きたくなる。ドライブにも最適だよ。 春ごころ これ、なんともいえないよさが。 乙女たちは胸のふくらみ はじらうような白いブラウス…… ……男達の夢見心 誘惑している ときめく女達 じつにいい。 あ…

2020年12月17日の昼

友達になるから抱き合うのであって 抱き合うために友達になるのではないよ。 お口ビッチ。 人のセックス見てオナニーすることが夢だよ。

2020年12月17日の朝

中原めいこ『Dance in the Memories』 イントロがたまらない。アルバムバージョンのね。 どぅるっどぅどぅるる どぅ どぅ ぴきぴきぽこぽこぴきぴきぽこぽこx7 じゃっじゃっっじゃっじゃっ あいじゃすでぁーんすぃんざすいーめもーり…

2020年12月16日の2

キョムキョムキョム! サムギョプサルではない。 まじで死因は虚無ですデーが来るんじゃないかしら。 怖いわ〜。死ぬより怖い。

2020年12月16日

中原めいこ『MOODS』 今日はキャベツとタマネギと高野豆腐の塩煮。 湯豆腐の高野豆腐版と言えばわかりやすいが、 人はまずいと言うだろうな。 寒いねえ、この家。 『Nex Yorkでサルサ』 名曲だねえ。 『SOHOあたり16ビートで〜ウォウウォウ』 いい…

鶴の部屋

会えばいつでも笑いあうため分かち合わないものがある友人、知人という判断で保たれる穏和な環境がある 高く拵えた塀の中から温められた孤独は出かける格上げした時間のほうへ覚えのない努力の賜物 機織りをする鶴のように毎日孤独を養生する何に化けるとい…

誰でも作家になれる

ここは温泉街かと思うくらい湯気立ち昇る落合川種も仕掛けもあるものに神秘的……つぶやいていかにも無教養な朝 語句に透けて見えるぞ日々精進せよ比喩に透けて見えるぞ日々精進せよ 懐冷えても語彙達者なら凡そ凍えることはなかろう種も仕掛けもあるからして…

はいどうぞ

オマエ、オマエ、仲良くなりたいな仲良くなれないな仲良くしたところで オマエ、お名前、呼んでみたいな呼び合えないかな呼び合ったところで 花屋の花は行ったり来たり知りあいたちの あいだを退屈なやりとりを 楽しく続けるなんて ハイレベル オマエ、オマ…

筋損傷

他所様を見るのじゃありません(田所様と読んではなりません)ましてやS、N、S、を用いて 詰みまくってる 罪ぶかいからだ普通に困ってる 土ふかくねむる 凡そサンマは見る物じゃありません(ヨン様は"430"にはなりません)まぎれるD、N、A、は劣性 …

にやにや

なにやってるんだろうなにやってるんだろう にやっにやっにやっ なにやってるんだろう(るんだろう、るんだろう)なにやってるんだろう(るんだろう、るんだろう) にやっにやっにやっ にやってなるんだろう(るんだろう、るんだろう)にやってなるんだろう…

ずぶずぶ

今よりたぶん生きていたい今よりちっともやめたくないぐずぐずしてなくたって急かされてくよくよしてみたって近づきすぎてぐだぐだしてなくたってなじられてくよくよしてみたってもう遠すぎて 今はまだ早いここから永い ぺこぺこになって ぺこぺこできないで…

摂薬-SEX-

育ちのせいと言い切れることに何があるとかくある語句やある状態に病的なのは 環境のせいと言い切れることに何があるとにかく僕は二十八でもまだ死んでいる ああ僕はそれをなんとも思わないそれをなんとも思わない僕は 食べてはいけないものを食べ吸ってはな…

横臥に就く

裏を読む見つけて戻すわたしはただおいしい時間を 中に居る微量を赦すわたしの時間がおいしく そして 少しでも長く知って呑み込む少しでも長く知らないよりは 表が誘う味蕾を労る未来は傷むほんとか うそかそんな ばかな 少しでも長く知らず呑み込む少しでも…

故郷計画

「ああ、いつまでも ここにいて」欲しいのは涙なのかも しれない引き留めたいものは皆脆い わたしはきっと歩くのをやめたくなるんだろうか 「帰れよ、と声かける人は皆、先にゆく」涙専用の 安物語酷なこと程 受け入れ易く わたしの夢 わたしの為わたしの為 …

(修行)

キャベツ狩りの朝キャベツ狩りの朝とある農家の朝晴れわたる空雲一つない空オレにも君にも朝 手塩にかけた球体に昭和の着付けをするいってこい 市場へ見かけより 中身ね キャベツ狩りの朝キャベツ狩りの朝ながめる男の朝乾いている風肩ならべる山オレにも君…

舞踏会

海鳥うかぶ 飛んでは水面へ魚 手間なく いただきます(豊洲大橋 架けたる 人よ!)ターレに フォーク 舞踏会心地よすぎる ヒヤリハット詰草はえる 刈れど刈れども頭 もたげる 恐れ入ります (屋上庭園 手掛ける 人よ!)ターレに フォーク 舞踏会(見世物じ…

咲いててね

名前の知らない咲いてる花にもやもやする朝は挨拶をして 別れを告げてららら明日また会おうよね 青になるまでの微妙な時差にもやもやする朝は挨拶をして 微笑みかけてららら明日まだ咲いててね

時は過ぎてゆく

時は過ぎてゆくから花の苗気づけば実りの野菜苗飾り物には目もくれるなあれは 誘惑(ガラクタ) 怪しい文句がつきものだ本当の事は不都合ばかり可愛くだまされていよう 不格好だけどそうあくまで可愛く装う迄 汚れた手口がつきものだ懲らしめたい想いは徐に不買運…

疑念

左前方横倒しの小さな自転車平伏して動かない男子看過ごせない本能これぞ貴方の正当ブレーキ路肩へ寄せて安否確認駆ける貴方は轢いた 逃げた 役者のように ある人にはある人にはある爺には 目撃者になる心構えが できていなかった結果 彼はとにかく平伏して…

人んち

気が滅入りそうなアパートほどお邪魔してみたい誰でもいいわけじゃないけれど階段だって廊下だってなんだか絵みたいそんな絵のなかに入りこみたい 人んち 人んち 人んち誰でもいいわけじゃないけれど人んち 人んち 人んち一晩だけ暮らしてみたい人んち 気が…

べつ人

雨や風をよけ服を身につけだけどキャベツとモヤシの味付けは僕と違っているだろうそして窓の中箱の底栄養を摂取しだけどキャベツやモヤシの買付けはつばさではないだろうそして暮らしているらしい 歌を聴いては本を読んでは 働いて呑んで愛してそれでいて ま…

飛んでく鳥

飛んでく鳥は怯えているそして 訝しい ひとよ つかめない わからないまるで飛んでく鳥のようとんでもないね飛べないくせに一度もダンスしないままやっぱり私も飛んでく鳥 パルプンテを唱える前はじっと 様子を見るもの つかめない わからないそっと飛んでて…