仕事帰りに雀はロイヤルホストでビール

いけないなあ…

なんて思いながら見上げている窓。ガラス張りのロイヤルホスト。もの食う男性。

 そうそう!もの食うひとびと、っていう本、

 よんでみたいなと思ってたんだよね!

白いワイシャツ、仕事帰り。あ、ビールのんでる!おいしいよね、ビールって。

ものを食う場所に入ったときから、ものを食う席に着いたときから、そして、食うものが届けられて食べるときには、無防備で、背景にある問題は抜きにして、満たされるほうへ向かっている。驚くべきはそのことが今、駅前のこのビルディング二階の窓側のみならず、内側のほうでも繰り広げられているということ!

砂浴びをする雀でも眺めるような目をしていたと思う。え、雀だった?人間じゃなくて、雀だった?グラスに入ったビールのんでたけど……薄めだった?あれ、薄めだったんだ?水で薄めてるのかね?え、娘だった?前の席にいたの娘だった?見えなかったけどな…薄めだった?娘の姿、薄めだった?それなら、見えなくてもしょうがないな。え、うす目だった?お父さん、こっちをうす目で見ていた?やっべえな、白いつなぎを着た野郎だって覚えられちゃったかな……