わたしの悩みごと

皿の内側の反り立つ壁についたヨーグルトをスプーンでシャカシャカシャカと自分に近い方へ掻き集める行為をシャカ活と呼ぶとして、わたしは毎晩シャカ活しています(土日を除く)。わたしにとってシャカ活は、べつになくなってもいいものですから、たとえ禁じられたとしてわたしはペロ活に移行するだけです。仮に、ペロ活も封じられてしまった場合は、わたしはスプーンでササッとすくい取るでしょう。そうです、それはただスプーンでヨーグルトをササッとすくっているだけの、ナニ活とも呼べぬただの行為ですから、禁じることも封じることもできまい。ところで、言うまでもありませんが、このシャカ活にしろペロ活にしろ、警察を呼んだところでそれはもう立派にお咎めなしなのです。

ある行為があります。その行為には名称があります。あるとき、その行為の名が呼びやすくなりました。不思議なことにわたしは、その行為が遠いものではなく、容易に生活に取り入れられるくらい、身近なものになりました。わたしはこの"ある行為"をしたことはないですが、つい昨日知ったがために、容易に生活に取り入れられそうな気がしてなりません。露活です。

昨日からずっと露活という言葉が頭を巡っています。だからといって、したいという気持ちがあるわけではありません。わたしがもしもデブまでいかないくらい肉付きが良くて、短髪も髭も似合う男だったらそりゃあいくらでもどこへでも露活をしに行ったと思います。SNSで仲間を探しただろうし、そんな匂いのする雑木林へ足を運んだだろうし、集って楽しんだことだと思います。いや、露活だけで済むわけがあるでしょうか?露活だけで済むなら大したつくりです。よく考えてみてください、露活をするにあたり服を脱ぎ捨てるならば当然、それ以上に発展させたくなるのがヒトというものです。青姦です。

幸いわたしは、骨に皮がついた程度のまったくヒトを発情させない身体なので、露活にも青姦にも至らずこの世を去ることでしょう。おそらくそれだけを一番の後悔として死んでいくことと思います。さて本題です。わたしの悩みごとです。露活がバレて逮捕された彼は、今後どうやって露活をするのでしょうか?封じられないにしても、するときは少しは抵抗を感じることと思います。その抵抗を少しずつ解きほぐす露活をするのでしょうか?彼は一度逮捕されたことで、この世における怖いものがひとつなくなり、露活2.0をするのでしょうか?こういう考え方はよくないですが、ただちんこ出すだけで満足できるなら、安いものですし、環境への負担も少なく、そんなに悪くないのでは?と感じます。しかし、これを許したら、なんでも許されてしまうでしょう。わたしが心配なのは、もしも彼が露活を封じられてしまったら、露活に代わる活動を見つけることができるだろうか?ということです。露活に代わる活動をわたしは聞いたことがありません。露活は露活であり、唯一無二の活動ではないかと思います。わたしと違って骨に皮がついた程度のまったくヒトを発情させない身体ではない彼にとって、露活は生活であり生命であり生業でもあると思います。そんな彼が露活をやめるとは到底思えません。監視下に置かれる中でも、まずはベランダ、玄関の前、ビルの隙間、公衆便所、雑木林と、徐々に徐々に攻めていくことと思います。彼を擁護する気はまったくありません。ただ、露活がしづらくなった彼のなかに閃く露活に次ぐとんでもない活動が何なのか、それがわたしの頭を悩ませているのです。